GGGI(ジェンダー・ギャップ指数)
スイスのジュネーブに本部を置く民間団体「世界経済フォーラム」が各国内の男女間の格差を数値化しランク付けした(2005年:58ヵ国,2006年:115ヵ国)。国連開発計画から発表されるGEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)が、国の開発レベルの影響を受け、必ずしも男女間格差を示せないことに比べ、性別による格差を明らかにできる。以下、国連統計などを基に算出される4分野の基準を示す──1.経済:労働人口,所得,管理職,専門職の男女比 2.教育:識字率,初中高等教育への進学率の男女比 3.健康:出生時,平均寿命の男女比 4.政治:議会議員,大臣職の人数の男女比 ──。2006年度、最も男女平等に近い国とされた総合ランク1位はスウェーデン。続いてノルウェー、フィンランド、アイスランドと上位を北欧諸国が占めた。アジア諸国では、フィリピンが6位に入っている。日本は総合79位(2005年度38位)。項目別では、「健康」が寿命の伸びから1位。「教育」でも小中高進学率は1位であるが、高等教育進学率の差が大きく59位となった。評価を下げた最大要因は経済界と政界への進出率が低いこと。特に管理職への登用(女性10%,男性90%)や議会への従事(女性9%,男性91%)において男女の格差が大きく、両者ともに83位となった。最新版の『男女共同参画白書』(2007.6)でも、女性の社会進出度は国際的に低いことが指摘されている。男女共同参画の基本的法制度が整備されても、実態は世界水準にほど遠いことは課題である。(2007.8)
注)最新データ:
2013年 136ヵ国中 105位(健康34位、教育91位、経済104位、政治118位)
2014年 142ヵ国中 104位(健康37位、教育93位、経済102位、政治129位)
2015年 145ヵ国中 101位(健康42位、教育84位、経済106位、政治104位)
2016年 144ヵ国中 111位(健康40位、教育76位、経済118位、政治103位)
2017年 144ヵ国中 114位(健康1位、教育74位、経済114位、政治123位)
2018年 149カ国中 110位(健康41位、教育65位、経済117位、政治125位)
2019年 153カ国中 121位(健康40位、教育91位、経済115位、政治144位)
2021年 156カ国中 120位(健康65位、教育92位、経済117位、政治147位)
2022年 146カ国中 116位(健康63位、教育1位、経済121位、政治139位)
2023年 146カ国中 125位(健康59位、教育47位、経済123位、政治138位)
2024年 146カ国中 118位(健康58位、教育72位、経済120位、政治113位)
2025年 148カ国中 118位(健康50位、教育66位、経済112位、政治125位)
※2006年までGender Gap Indexだったが、2007年から頭にGlobalを付けてGGGIと呼ばれている。
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