短時間正社員制度

正規型のフルタイム勤務(労働時間8時間/1日、週5日を基本)と比べて労働時間は短いが、フルタイムと同じ役割・責任を担い、同様の能力評価や賃金決定の適用を受ける正規型の労働者を「短時間正社員」と言い、このような働き方を制度化すること。①正社員から短時間正社員へ一時的に移行 ②正社員から短時間正社員へ恒常的に移行 ③パートから短時間正社員へ恒常的に移行 という3つのタイプがある。
 制度導入のメリットとしては、①育児や介護をはじめさまざまな制約により就業継続ができなかった人や就業の機会を得られなかった人にとって、自らのライフスタイルやライフステージに応じた働き方が可能になる ②企業にとっては、少子高齢化で労働人口が減少する中、優秀な人材の確保や社員の定着、社員の勤労意欲向上等に効果が期待できる。
 仕事と生活の調和推進官民トップ会議が策定した「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(07.12)で多様な働き方の一つとして挙げられ、短時間勤務を選択できる事業所を2012年に10%、17年には25%とすることとされた。制度の普及・定着を進めるため、厚生労働省は2008年末に、「短時間正社員制度導入支援ナビ」を開設。また、育児 ・ 介護休業法改正によって、企業は3歳以下の子どもがいる従業員に対する短時間勤務制度の導入が義務付けられる(2010.6施行)。(2010.4)

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