エンパワーメント(empowerment)
差別や搾取、抑圧等で力を奪われた人々が、自らの力を取り戻し、よりよい社会を築くために変革の主体となる力をつけること。「権利や権限を与えること 」という意味の法律用語がアメリカの公民権運動やフェミニズム運動の中で使われ始めた。1995年第4回世界女性会議の「北京宣言」で〈世界中の女性の地位の向上とエンパワーメントを更に進めること〉、「行動綱領」の第1章冒頭で 〈この行動綱領は、女性のエンパワーメントに関するアジェンダである〉と用いられ、「女性のエンパワーメント 」が社会に広まるきっかけとなった。2030年の達成を目指すSDGsの目標5Gender Equalityでも〈ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る〉とある。エンパワーメントには、意識や社会の制度・慣行の中 にあるジェンダー・バイアスに気づき、創造力や批判的思考、分析力を形成し、主体的に行動できる力をつける学びのプロセスが必要である。(2020.3)
月刊『We learn』に1992年5月号から連載している「きょうのキーワード」を掲載しています。
より多くの方々にご活用いただけることを期待しています。
- 解説文末( )内は、月刊『We learn』掲載年月です(情報はその時点のものです)。また、HP用に新たに取り上げた用語は「追加」としました。