エンゼルプラン/新エンゼルプラン/子ども・子育て応援プラン
我が国では、少子化の一層の進行や女性の社会進出などの変化に対応するため、1994年に「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について(エンゼルプラン)」が策定され(文部・厚生・労働・建設省の4大臣合意)、少子化対策が推進されてきた。エンゼルプランは、10年を目途としたものであるが、1999年12月、「少子化対策推進関係閣僚会議」で決定された「少子化対策推進基本方針」に基づき、重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画を定めた新エンゼルプランが策定された(大蔵・文部・厚生・労働・建設・自治の6大臣合意)。新エンゼルプランは、1)保育等子育て支援サービスの充実(低年齢児の受け入れ枠の拡大、延長・休日保育の推進等) 2)仕事と子育て両立のための雇用環境整備(育児休業普及率の引き上げ、短時間勤務制度の拡充等) 3)働き方についての固定的な性別役割や職場優先の企業風土の是正、等から成る。しかし、出生率の低下に歯止めがかからなかったことから、少子化に対する施策を総合的に推進するため、2003年7月に「次世代育成支援対策推進法」及び「少子化社会対策基本法」を制定した。この少子化社会対策基本法に基づき2004年6月に「少子化社会対策大綱」を策定し、さらにこの大綱に基づき、新エンゼルプランの後継版として、2004年12月「少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画について(子ども・子育て応援プラン)」を策定した。このプランは、少子化社会対策大綱に掲げる4つの重点課題(①若者の自立とたくましい子どもの育ち、②仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し、③生命の大切さ、家庭の役割等についての理解、④子育ての新たな支え合いと連帯)に沿うもので、2005年度から5年計画で講じる施策及び目標が提示されている。(2000.5/2005.3)