キャリア支援デザイナー
仕事以外の場所で
成功体験を積み重ねる
「ワーク」・「ライフ」・
「コミュニティ」のバランスを大切に

大橋 志帆 さん おおはし しほ
群馬県 群馬県太田市役所勤務
専門分野
医療・福祉・健康・SRHR/障害者/
男女共同参画センター・行政機関

キャリア支援デザイナーに応募した理由は?
2014年に選考委員特別賞を受賞した「日本女性学習財団賞(以下、財団賞)」への応募がきっかけで財団のことを知りました。この「財団賞」のレポートを執筆したタイミングは、公務員生活20年という節目だったので、自分自身のキャリアをふり返る意味も込めていました。初めて日本女子会館に足を運び、参加した表彰式とパネルディスカッションの場がとても居心地よく、皆さんが温かく迎えてくださったことが印象に残っています。ここでつながりが終わってしまうのはもったいない、もう少し財団と関わってみたいと思っていたところ、キャリア支援デザイナーの募集があることを知り、養成講座の受講を決めました。
ご自身のこれまでの活動を教えてください。
公務員以外の活動は、2012年に開始しました。それまではボランティアなどの経験もまったくなく、職場と家の往復の日々でした。仕事で関わりのあったNPOを支援したいと思い、仕事以外の時間を使い活動するようになり、少し活動が広がった段階で「財団賞」に応募しました。このレポートが選考委員特別賞を受賞したことがきっかけとなり、地元の新聞社から取材を受け、1年間、新聞記事のコラム連載を担当することができました。さまざまな形でメディアに取り上げてもらうことで、周囲から声をかけてもらえる機会も増え、活動の幅がより広がっていきました。キャリア支援デザイナーとして企画協働事業に応募し、財団と一緒に講座を実施できるようになったのもこの頃です。現在の活動テーマは、働きづらさ・生きづらさを抱えた人へのキャリア支援と学びの場づくりです。財団には「ブラッシュアップ講座」など定期的な学びの機会があるのですが、知識を身に着けたり、新たな刺激を受けたりすることで、活動にも活かされています。

キャリア支援デザイナーになってよかったことを教えてください。
キャリア支援デザイナーとなり、企画協働事業などの経験を通して、小さな成功体験を積み重ねることができました。仕事以外でチャレンジできる場があることで、自分自身の視野が広がるだけでなく、新たなつながりが生まれ、活動内容も充実していきました。キャリアを築いていく上で「ワーク(仕事)」・「ライフ(私生活)」・「コミュニティ(仕事以外の活動)」のバランスを大切にしているのですが、財団は私にとってサードプレイス的な存在です。仕事以外の活動を行うことでモチベーションを保ちながら、本業にもいい影響を及ぼしています。仕事は外部との調整や段取りが必要となりますし、必ずしもうまく進められることばかりではありません。うまくいかなかったときに仕事だけしかないと「ダメだった」、「できなかった」とネガティブな気持ちで終わってしまいますが、他の居場所や活動があることで気持ちの整理や折り合いをつけることができています。これまでの経験が本業である公務員としての仕事にも還元できるようになっていると感じています。
これからの目標やチャレンジしたいことを教えてください。
公務員として働ける期間が短くなってきたので、定年後のセカンドキャリアを考えながら過ごしていきたいと思っています。今は心理学系の資格取得を目指し、通信制大学に在学しています。心理学は以前から興味をもっていたのですが、深く学ぶ機会がなかったので、子育てが落ち着いたこのタイミングで新たなチャレンジの一つとして学び始めました。定年後の目標はまだ具体的に決まっていませんが、これまでの経験や学びを活かした活動を続けていきたいです。財団の掲げる「女性の生涯にわたるキャリア形成」は私自身も共感するキーワードです。これからも社会と関わりながら、生涯にわたり自分らしいキャリアを築いていきたいです。