キャリア支援デザイナー

キャリア支援デザイナーの声

経験や学びを
社会に還元するために

挑戦し続けるセカンドキャリア

松尾 規子 さん まつお のりこ

大阪府 立命館大学大学院政策科学研究科在籍

専門分野

防災・減災/ミドルシニアのキャリア・セカンドキャリア/
企業でのキャリア・管理職・研修

キャリア支援デザイナーに応募した理由は?

きっかけは、すでにキャリア支援デザイナーとして活動していた方からの紹介でした。キャリアコンサルタントの資格取得を通して知り合った仲間で、「理事長のジェンダー視点のお話が素晴らしい、女性のキャリアを考える上で大切なことである」と教えてもらいました。外的キャリアが重視されている中で内的キャリアを充実させたい一方で、ライフイベントに左右されやすい女性のキャリアが置き去りにされているような感覚もあり、財団のキャリア支援デザイナーとなることで、自分自身のキャリアについても見直すきっかけになるのではと思い、応募を決めました。

ご自身のこれまでの活動を教えてください。

長年勤務していた大手損害保険会社は、人財育成に力を入れていることもあり、意欲のある人には研修機会が提供されて、仕事をする上では恵まれた環境にありました。キャリア支援デザイナーとして活動をする際には、人事部に相談をしながら進めていました。時代的にも女性のキャリアの重要性が認識されていたこともあり、上司が財団での活動に賛同し、背中を押してくれたことも心強かったです。キャリア支援デザイナーになったのと同時期に業務上でもさまざまな経験を積み重ねる機会を得ました。女性は色々な事情でパートタイムという働き方を選ぶことが多いですが、パート社員のキャリア形成について本格的に取り組むようになったのもこの頃です。社会の変化、会社の理解、財団の方向性が合致していたこともあり、仕事と両立しながら財団での講座やイベントを企画することもできました。

会社を早期退職して大学院に進学した理由は?

勤めていた会社を早期退職しました。退職後は、社会人としての経験を活かし、どうやって社会に学びを還元できるのかを考えました。以前からの関心事項であった災害心理学の学びを深めようと思い、大学院へ進学し現在、博士課程に在籍しています。大学院の同期に留学生がいるのですが、国の文化的・社会的事情により、女性のキャリアや学びに対する厳しい環境があることを知り、日本は年齢を問わず、社会人になっても自分のキャリアを考える機会があるのは恵まれた環境であると、痛感しました。研究を行う上でも、被災地でのインタビューを通して、キャリアを考える余裕がない状況、被災者の心のゆらぎを肌で感じていたこともあり共通する点がありました。恵まれている事柄を正しく享受できているのか、自分自身を見つめ直す機会にもなっています。定年後のキャリアは幅が狭くなると思われがちですが、むしろ今は会社員時代にできなかったことにチャレンジしています。セカンドキャリアとして自分の学びたいことを突き詰める、そんなロールモデルとなれるよう研究を続けていきたいです。

指導教員の豊田祐輔准教授とともに

キャリア支援デザイナーになってよかったことを教えてください。

社内で何かしようとすると理解を得るのに時間がかかりますが、キャリア支援デザイナーの仲間に相談すると、「やってみよう!」とすぐに行動に移すことができます。自分たちのやりたいことを講座やイベントを通して、社会に還元できるチャンスをもらうことができました。また、会社の看板や名刺がなくても、個人として活動ができるのもキャリア支援デザイナーの魅力です。キャリア支援デザイナーは、財団の思いに賛同してつながっている仲間たちなので、分かり合えることがたくさんあります。今後は、関西を拠点にしたイベントの企画や、お互いのことをもっと深く知るためにもオフ会などが実現できたら嬉しいです。

一覧に戻る