ジェンダー・アパルトヘイト(gender apartheid)
性別を理由とした差別のこと。黒人と白人を居住や職業などで差別的に分離した南アフリカの体制である人種アパルトヘイト(1990年代初頭で終了)に由来し、国連が定義している。ジェンダー・アパルトヘイトは、女性の社会的、経済的な力を奪い、身体や精神に深刻な危害を引き起こす人権侵害としている。ノーベル平和賞受賞のマララ氏は、権力者により強制されるものと非難し、同じく2023年受賞者イランのモハンマディ氏は、ヘジャブ着用の法制化をジェンダー・アパルトヘイトとし、国際人道法違反とすることを訴えている。また、2023年9月「アフガニスタン情勢に関する国連安全保障理事会」での UN Women 事務局長のスピーチでは、タリバンによる女児・女性の通学制限、女性の行動範囲・意志決定の急激な縮小、それによるメンタルヘルスの悪化、自死の増加などは深刻でジェンダー・アパルトヘイトだとし、違反行為として国際法へ位置付けるための協力を各国に求めた。(2024.5)
参考
■United Nations Economic and Social Commission for Western Asia「gender apartheid」
■国連ウィメン日本協会「2023年9月26日、国連本部で開催されたアフガニスタン情勢に関する国連安全保障理事会におけるシマ・バフース国連事務次長兼UN Women事務局長のスピーチ」
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