キーワード・用語解説

インポスター症候群(Imposter syndrome)

他人からの高い評価に対して、「そんな能力はない」「運がよかっただけ」「本当は能力がないと見破られてしまう」などと否定的にとらえる状況をさす。1978年、臨床心理学者のPauline Rose ClanceとSuzanne Imesが「学問的・専門的分野において客観的に成功しているという証拠があるにもかかわらず、本人は虚偽感や無価値観を抱き、知的な面で他者を欺いていると感じる内的経験」を定義したことからきている。女性に多くみられることから、性別役割分業の影響や「女性ならこうすべき」などのジェンダー規範が影響すると考えられる。たとえば、職場での昇進の際など、インポスター症候群に陥ることで、機会を断念したり、完璧を求めて無理を重ねたりなどの悪影響を及ぼすと言われている。インポスター症候群を克服するための方策が多く提示されているが、高い評価を受けたり、ポジションを与えられたときなどに、誰もが力を存分に発揮できるような環境づくりなどが求められる。(2023.10)

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