キーワード・用語解説

ジェンダー包摂を実現する都市の計画・設計

「ジェンダー包摂を実現する都市の計画・設計ハンドブック(Handbook for Gender-Inclusive Urban Planning and Design)」(世界銀行)が2020年に世界都市フォーラム(WUF10)で発表された。その中で、都市計画や設計の意思決定が男性中心で行われているため、都市デザインには伝統的な男女の役割や労働分担が反映される形となっていると指摘。その結果、都市の機能は「健康な男性」中心で、それ以外の属性にとっては不自由や危険を感じたり、経済活動などに主体的にかかわることができない状況にあるとされた。自由と安全、ジェンダー平等のためにはすべてのニーズに合わせることが必要であるとし、都市デザインの際に配慮すべき点として「制約や障壁なしにサービスやスペースを使えるアクセス」、「防災対策」、「気候変動への強靭性」などを挙げている。意識や制度だけではなく、都市が「誰ひとり取り残さない」よう、包摂的に設計されていることが重要である。(2023.1)

参考:
世界銀行『ジェンダー包摂を実現する都市づくり−世界銀行の新ハンドブック』について

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