Title IX(タイトルナイン)
米国における公的高等教育機関の教育プログラムや活動等での性差別の禁止について定めた教育改正法第9編の通称(1972年成立)。これを守らない教育機関は連邦政府からの補助金等の財政支援を打ち切られる。例えば、学内でのスポーツへの参加率も男女均等でなければならないため、Title IX 成立後、米国では女性のスポーツ参加率が飛躍的に向上した。またオバマ政権下の2011年に、Title IX で定めている「性差別」には、性暴力やセクシュアル・ハラスメント、デートDV、ストーキングなどを含むことを教育関係者向けの書簡で明確に示し、被害を聞いた場合には24時間以内に学内のTitle IX 担当職員へ報告する義務を設けるなど、教育現場における対応が大きく変化した。さらに2016年には、トランスジェンダーや性自認に基づく差別を含むことも明示した。教育機関のあらゆる場における性差別が課題となっている我が国においても、日本版Title IX の導入が求められている。(2021.6)
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