HOMEの中の防災・減災とジェンダーの中の2011年度の東日本大震災復興支援事業

2011年度 東日本大震災復興支援事業

シンポジウム 災害・復興拠点としての女性センターを考える −3.11以降この一年を語りあう

開催日時2012年3月2日(金) 13:00〜16:00

会場女性就業支援センター 4階 ホール

参加者109名

  • 各地域の女性センターが被災した女性の支援に取り組んでいます。そこで東日本大震災後の女性センターの支援活動をふり返り、これからの役割を考えるシンポジウムを開催しました。また特別展示として「3.11 富山妙子の絵によるメッセージ展」を開催しました。20代から70代以上まで、全国から100名以上の参加がありました。シンポジウムの詳しい内容は、2012年度に報告書として公開予定です。
    なお本事業は、(特活)全国女性会館協議会「東日本大震災女性センターネットワーク募金」の助成、(財)女性労働協会の後援、多摩美術大学美術館の協力を得ました。
  • 事業の流れ・様子

1.主催者挨拶

 大野曜理事長の挨拶後、画家の富山妙子さんから被災された方々へ展示作品の絵葉書の贈呈をしました。

2.第一部 報告「女性センターの被災者支援活動−施設スタッフ・ボランティアへのヒアリング調査から」

 被災者支援に取り組んだセンタースタッフ・ボランティアの活動と直面した困難について、財団が実施したヒアリング調査の報告をしました。

3.第二部 パネルディスカッション「災害・復興拠点としての女性センターを考える−3.11以降この一年を語りあう」

 阪神・淡路大震災の災害報道に携わった相川康子さん((特活)NPO政策研究所・元神戸新聞論説委員)をコーディネーターに、各パネリストから3.11以降の支援活動についての報告と、災害・復興拠点としてのセンターについての提案をいただきました。
 女性団体と連携して県内最大規模の避難所ビッグパレットふくしまの女性専用スペースを運営した長沢涼子さん(福島県男女共生センター)は、成果がすぐには現れない人材育成やネットワークの重要性を実感したと話されました。福島裕子さん(岩手県立大学・助産師)はもりおか女性センターと協力して行った支援活動をふり返り、助産師や保健師と女性センターが連携する可能性を提案しました。瀬山紀子さん(埼玉県男女共同参画推進センター)は、ボランティアと協力して行った支援活動と地域防災計画の見直し作業について語られました。村田晶子さん(早稲田大学)は、女性センターの被災者支援活動について、スタッフ自身が活動をふり返り、記録して広く共有しながら明らかにしていくことの重要性を提起しました。

 シンポジウム終了後、会場ロビーで交流会を開催しました。取り組んでいる支援や今後の取り組みについてなど、紹介しあい交流を深めました。情報コーナーを設置し、センターの被災者支援事業のチラシなどを展示しました。

  • 「防災という視点からの女性センターの役割を考えさせられた」「支援者のエンパワーメントが切実でそれ抜きには女性センターの今後の事業展開はありえない」「支援者の方々が『がんばる』という言葉以上にがんばってきたことが分かった」「女性センターと市民、団体、そしてセンター同士の連携・つながりが重要なことがわかった」「災害があったときだけでなく、平時から地域活動の拠点として、女性センターのあり方、センターを取りまく仕組みを考え直さなければならない」といった感想が寄せられました。
  • プログラム
第一部 調査報告
  女性センターの被災者支援活動 −施設スタッフ・ボランティアへのヒアリング調査から
報告者 新井浩子 (公財)日本女性学習財団専門調査員
第二部 パネルディスカッション
「災害・復興拠点としての女性センターを考える −3.11以降この一年を語りあう」
 
コーディネーター: 相川 康子 (特活)NPO政策研究所専務理事、元神戸新聞論説委員
パネリスト: 長沢 涼子 福島県男女共生センター事業課副主査
福島 裕子 岩手県立大学看護学部准教授
瀬山 紀子 埼玉県男女共同参画推進センター事業コーディネータ
村田 晶子 早稲田大学文学学術院教授
※シンポジウム終了後会場ロビーにて交流会を開催
※特別展示「3.11富山妙子の絵によるメッセージ」展を開催(展示時間:10:00〜17:00)

シンポジウムのご案内:災害・復興拠点としての女性センターを考える 3.11以降この1年を語り合う

 東日本大震災後、各地の女性センターでは被災者支援の取り組みが行われました。災害に際し、センターが直面した困難と果たした役割は? 私たちはこの経験をどのように生かしていくのか?  本財団が実施したヒアリング調査とパネルディスカッションを通して考えあいます。また、『3.11 富山妙子の絵によるメッセージ展』も同日開催いたします。みなさまのご参加をお待ちしております(本事業は、NPO法人全国女性会館協議会「東日本大震災女性センターネットワーク募金助成事業」として実施します)。

第一部 調査報告
  女性センターの被災者支援活動 −施設スタッフ・ボランティアへのヒアリング調査から
報告者 新井浩子 (公財)日本女性学習財団専門調査員
第二部 パネルディスカッション
  災害・復興拠点としての女性センターを考える −3.11以降この一年を語りあう
コーディネーター 
  相川 康子 (特活)NPO政策研究所専務理事、元神戸新聞論説委員
パネリスト
  瀬山 紀子 埼玉県男女共同参画推進センター事業コーディネータ
  長沢 涼子 福島県男女共生センター事業課副主査
  福島 裕子 岩手県立大学看護学部准教授
  村田 晶子 早稲田大学文学学術院教授
★『3.11 富山妙子の絵によるメッセージ』展   『海からの黙示 津波』ほか
  展示時間:10時〜17時
日時 2012年3月2日(金) 13:00〜16:00 (開場12:30)
※終了後(16時〜17時)、交流会を予定しています。
会場 女性就業支援センター 4階ホール (旧 女性と仕事の未来館)
参加費 無料
定員 200名(先着順)
主催 公益財団法人日本女性学習財団
後援 財団法人女性労働協会
展示協力 多摩美術大学美術館
お申し込み

シンポジウムお申し込みフォームからお申し込みください。

シンポジウムチラシ

東日本大震災復興支援事業

平成23年4月 財団ホームページのトップページに「災害と女性センター」のサイトをリンク
平成23年5月 財団発行の月刊誌『ウィラーン』5月号で被災者支援のための情報を提供(以後随時提供)
平成23年6月 「災害・復興と男女共同参画6.11」シンポジウム実行委員会に参加(6月11日開催)
平成23年7月 月刊誌『ウィラーン』7月号で「被災地支援と男女共同参画」をテーマとした特集を組み、被災地域の男女共同参画センター等の施設に無料配布(7月1日発行)
平成23年5月
〜平成24年3月
被災地支援者のエンパワーメントに関する調査研究
(平成23年5月〜24年3月)

1. 趣旨

災害とジェンダーに関する研究では、女性はより災害のリスクを受けることが明らかになっている。今回の震災においても生活物資の配分等、避難生活への援助のあり方に女性の視点が欠落していることや女性が性暴力の被害者になる危険性などが指摘されており、女性に焦点をあてた支援は緊急の課題である。そこで、緊急の直接支援として(1)被災地における支援活動への寄付を実施するとともに、長期にわたる復興支援として当財団の学習支援の専門性を生かし、(2)子ども・女性に視点をあてた被災地支援者のケアとエンパワーメントのための調査研究をおこなう。なお、本研究は、NPO法人参画プランニング・いわて、早稲田大学等と連携して実施する。

2. 実施内容

(1)被災地支援活動への寄付

被災地支援を実施している男女共同参画センター等へ寄付

(2)被災地支援者のケアとエンパワーメントのための調査研究

当財団で実績のある学習支援の専門性を生かした後方支援の一環として、女性に視点をあてた被災地支援者のケアとエンパワーメントのための調査研究を行う。具体的には、現地や避難先で被災者支援に関わった女性センター、NPOスタッフ、女性団体・グループ等の体験を聴く交流勉強会・ヒアリング、支援者支援に関するシンポジウム等を実施する。
「自身の経験を振りかえり−語ること」は、対人援助職のネットワーク構築と力量形成の方法として高く評価されている。経験の省察は、実践のありかたを発見し、活動経験の共有をする効果が確認されている。また話を聴いてもらうことは、災害という非日常を経験した支援者が日常生活を取り戻し次の活動に向かう助けともなる。さらに次年度には、報告書を作成し、成果を公表していく予定である。

3. 実施計画

(1) 交流勉強会(4回)
・子どもと女性支援をテーマに、支援活動の体験と情報を共有

(2) ヒアリング(4ヵ所)
・支援活動にかかわる女性センター、NPO、女性団体・グループ等を対象に実施

(3) シンポジウム・交流会
・支援活動にかかわる女性センタースタッフなどを招いて、支援者支援をテーマに開催

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