キーワード・用語解説

ユネスコ学習権宣言

1985年の第4回ユネスコ国際成人教育会議(パリ)において採択された宣言。ユネスコ国際成人教育会議は1949年にデンマークで第1回が開かれ、その後約12年ごとに開催。第4回のパリでは、成人教育を世界人権宣言や教育差別禁止条約の趣旨に沿って推進すること、女性・少数民族・障害者など教育を受ける上で不利な立場にある人々に注目すべきこと等が議論され宣言採択に至った。宣言の中で「学習権」とは、「読み書きの権利」「質問し、思考する権利」「想像・創造する権利」「自らの世界を読み取り、歴史を綴る権利」「教育の手立てを得る権利」「個人・集団の力量を発達させる権利」であり、文化的ぜいたく品や経済発展の手段ではなく、食べ物の生産や健康的な生活、平和維持などのように、人間の生存にとって不可欠なもので、基本的権利の一つであると位置付けている。宣言の最後では女性や女性団体の連携が気運を醸成することに注目し、平和や男女平等を実現するための中心的存在として欠かせないとしている。(2020.4)

  • フリーワード検索
ENGLISH サイトマップ キーワード・用語解説