キーワード・用語解説

モラル・ハラスメント

言葉や態度等で繰り返し相手を攻撃する精神的暴力。略して「モラハラ」と呼ばれる。古くからある問題ながら身体的暴力に比べ軽視されがちであったが、1998年フランスの精神医学者が名付け、人格の尊厳を傷つける暴力であると定義したことで社会問題として顕在化した。日本では、家庭内モラハラはDV防止法に精神的暴力として規定されたが(2004)、職場内モラハラには禁止規定がない。フランスはじめ諸外国が直接・間接の差別的措置を禁じる法律や指針を定め規制を進めるのに比べ、後れをとる状況。厚生労働省は「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」を発足し提言を取りまとめた(2012)。暴言や無視、度の過ぎた叱責・指導は個人を傷つけるだけでなく組織の活力低下も招く。労使がこの問題の重大性に気づき、予防・解決に取り組むことが望まれる。(2015.11.12)

参考:職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言取りまとめ(厚生労働省)

  • フリーワード検索
ENGLISH サイトマップ キーワード・用語解説