キーワード・用語解説

ダイバーシティ

ダイバーシティ(Diversity)は多様性という意味で、Diversity & Inclusion(受容)を省略して使われることが多い。人種・性別・年齢・身体障害など外見上だけでなく、価値観・宗教・生き方・考え方・性格・態度などの内面的な違いにかかわりなく、すべての人が各自の個性を生かし能力をフルに発揮できるような組織環境をつくることを意味する。個人だけでなく、組織自体の発展にもプラスとなる考え方とされる。始まりは「黒人と白人女性」のための弱者救済で、差別的人事慣行(採用、業績評価、キャリア開発、昇進など)を撤廃するアメリカでの動きだった。日本では男女の雇用機会均等を促進する方策として注目される。また、今後深刻な労働力人口の減少が予測され、女性・高齢者の活躍や外国人労働者の受け入れ等の期待が高まる中で、ダイバーシティの必要性は高まっている。グローバル化や男女共同参画時代を迎え、具体的には、これまで企業内で大多数であった属性(例えば、日本人男性性社員)にとって有利であった働き方やそれを支える人事システムを見直し、一人ひとりの従業員が自分に合った働き方を主体的的に選択し、ライフスタイルの変化や状況に応じて変更できるような仕組みづくりを推進することである。コミュニケーションのあり方も同質社会を支える「以心伝心」では通用しなくなる。生き残りをかけた企業戦略・先行投資の理論とされるが、広く“社会と人権”を考えるうえで有用である。(2007.2)

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