キーワード・用語解説

インフォーマル経済(Informal Economy)

法令上または慣行上、公式な取決めの適用を受けていない、または十分に適用を受けていない労働者及び経済単位によるすべての経済活動(不正活動を除く)[ILO 定義]。個人事業主のほか、家事労働や路上販売なども含まれる。ILO の推計では、世界の全就労者の約6割(約20億人、うち女性は約7.5億人)を占める。途上国における従事者が多く、教育水準、性別や年齢、宗教、民族性に基づく差別が公式な経済活動に参画することを困難にしていると指摘される。労働法や社会保障の適用が不十分となり、持続可能な社会経済に悪影響を及ぼす要因ともなる。ILO は2015年、「インフォーマル経済からフォーマル経済への移行勧告(第204号)」を採択。2017年設置の「仕事の未来世界委員会」では、論点のひとつに「インフォーマル経済で働く女性のエンパワーメント」を掲げ、エンパワーメントを可能にする要因として、社会的保護へのアクセスやケア労働への支援、教育・技能育成等を提示している。(2019.1)

参考:
ILO 「非公式な経済から公式な経済への移行勧告」(第204号)
ILO仕事の未来世界委員会「論点概要4-2:インフォーマル経済で働く女性のエンパワーメント」

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