キーワード・用語解説

社会的インパクト投資

社会課題解決と経済的利益を同時に得ようとする投資行動。背景には公的福祉や寄付だけでは対応しきれない複雑で多様な社会課題がある。ベンチャービジネスに対する投資が産業変革をもたらした例を応用し、ソーシャルビジネスに投資して高い効果(インパクト)を求める。2010年イギリス行政府の主導で投資による資金調達を行い、市民団体に再犯防止教育を委託。再犯率低下を行政コスト削減に換算して投資家に償還する取り組みを開始した。2013年先進国首脳会議で社会的インパクト投資を推進するグローバル組織を発足、各国に国内諮問委員会も設置された。日本では2016年JICA(国際協力機構)が債権を発行。途上国の女性向けマイクロファイナンスへの資金提供に活用される予定である。有意な効果がなければ投資は単なる寄付となるリスクもある。効果を評価する指標づくりや社会的投資減税等、投資意欲を促す制度設計が重要となる。(2017.1)

参考:G8インパクト投資タスクフォース国内諮問委員会

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