メンター(mentor)
支援者、助言者。老賢者「メントル」が王の息子を立派に養育したというギリシア故事にちなみ、知識や経験の豊富な人をメンター(mentor)、メンターから支援を受ける人をメンティ(mentee)という。1対1で交流し、よき相談相手・導き手となるような関係性をメンタリングという。
20世紀初頭の米国で、非行青少年の立ち直りを支援するために意図的に出会いを創り出す活動が始まり、80年代に社会運動として広まった。メンターは市民がボランティア活動として行うことが多いので、参加者の募集・選抜、メンターとメンティの組合せ等に、専門家や事務局のサポート体制が重要となる。
メンタリングにより、メンティは「自分を気にかけてくれる人が少なくとも1人はいる」という心強さをもち、メンターは「目の前の1人を支えることで社会責任が果たせる」という使命感・充実感を得る。豊かな人間関係資本(ソーシャル・キャピタル)をもつ社会づくりに寄与する側面もある。
近年では、専門職養成や企業の人材育成に有効な手法として活用されている。特に女性やマイノリティの人々がメンタリングによってエンパワーメントされ、将来展望を描けるようになるなどの成果も認められてきている。女性のキャリア形成支援でも試みられ、注目されている。(2011.11・12)
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