キーワード・用語解説

GII(ジェンダー不平等指数)

GII(Gender Inequality Index)は国連開発計画(UNDP)が発表した男女格差を表す指数。これまでのGEM(ジェンダーエンパワーメント指数)に替え、2010年新たに導入した。以下の3つの分野における5つの指標を用いて男女間の不平等を測定する。
<性と生殖に関する健康分野>
 ’セ塞愡猖肝
 ⊆稠(15歳~19歳)女性1,000人あたりの出産数
<エンパワーメント分野>
 9餡餤聴女性割合
 っ翕教育以上の教育を受けた人の割合(男女別)
<労働市場分野>
 ハ働力率(男女別)
 GEMが政治・経済分野の女性参画度を中心に算定していたのに対し、GIIは女性の健康や教育水準を評価項目に加えている。これは人間開発の目的が「選択肢の拡大と自由の達成」であるという基本理念に立ち、女性から人間開発の可能性を奪うものとして、教育格差や妊産婦の死亡率、若年女性の出産率など、貧困問題に関係の深い基礎的な部分を重視したためである。開発の進んだ先進国が優位となる傾向があり、日本の国際ランキングは138ヵ国中12位だった。
 一方、男女格差を表すもう一つの指数GGGI(GGGI(ジェンダー・ギャップ指数))によるランキングは134ヵ国中94位(2010年)。女性の政治・経済参画度の低さ、賃金や高等教育就学率の男女格差が影響し、低い順位が続いている。
 多様な分野でのジェンダー不平等のすべてを単一の指数で表すことはできないという理解が前提となるが、GIIとGGGIのランクの差が、国の開発レベルに比べ男女平等の進まない日本の現状を浮き彫りにしている。(2011.2)
注)GIIの最新データ
2012年 148ヵ国中21位
2013年 149ヵ国中25位
2014年 155ヵ国中26位
2015年 159か国中21位(2017.12追記)

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