キーワード・用語解説

プロボノ

ラテン語のPro Bono Publico(公共の善のために)を略した言葉。社会人が仕事で培った専門的な知識やスキルを生かして行う社会貢献活動を意味する。
 弁護士が行う無料法律相談等が典型例だが、最近はNPO法人の広報活動に、デザイナーやコピーライター等の専門職が無償でかかわって、ホームページやパンフレットを完成させるといったボランティア手法として、プロボノの理念は広がりを見せている。
 社会に役立ちたいと思う人が65.2%、若年層の社会志向性拡大も顕著である(社会意識に関する世論調査,2010年)。他方、日本のNPO法人には小規模で、資金・人材面に課題を抱える団体が多い。こうした背景の下、NPO法人を側面から支えるプロボノ活動が広がった。
 支援する側にとっても、日常業務を役立てることで社会貢献の悦びを実感できたり、専門職同士の交流から視野が広がり、仕事へのモチベーションが高まる契機ともなる。人材育成とCSR(企業の社会的責任)の手法としてプロボノ活用に注目する企業も多い。プロボノ希望者とNPO法人の橋渡しをする中間支援組織も増えている。
 政府は「新しい公共」宣言(2010.6)で、相互に支えあい信頼しあうソーシャル・キャピタルの高い社会構築を提唱する。国民、企業、NPO、政府の協働構想が進む中、プロボノは「新しい公共」推進に貢献する取組として期待されている。(2011.1)

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