ホワイトリボン運動
開発途上国の妊産婦の命と健康を守るための社会運動である。1999年にネットワーク組織ホワイトリボンアライアンスが設立され、加盟する数多くの国際機関やNGOが情報交換や経験交流を図りながら、世界中で草の根的なサポート活動を展開している。
世界では毎年50万人以上の妊産婦が死亡し、その99%を開発途上国が占めている。背景には劣悪な栄養状態・衛生環境、産前検診や産後ケアの欠如、助産師の知識・技量不足、医療者の立ち会わない自宅出産、保健医療施設が遠く交通手段がないなど、貧困や社会基盤の不備に起因するものが多い。また、早婚、若年妊娠、多産も母体のリスクを高めている。早婚は女性の就学率・識字率を低くし、避妊や家族計画の情報が届きにくい悪循環につながりやすく、リプロダクティブ・ヘルスの普及が進まない要因ともなっている。
日本のホワイトリボン運動参加団体であるNGOジョイセフは、現地の医療スタッフ育成、移動の足となる再生自転車や就学を支えるランドセルの寄贈等、相手国のニーズに対応した支援と、日本政府への政策提言(アドボカシー)活動等を行っている。
ミレニアム開発目標「2015年までに妊産婦の死亡率4分の3削減」に向けて国際的な支援運動の盛り上がりに期待が寄せられている。また政府機関・国際機関・NGOの連携・協力も重要視されている。(2010.6)
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