キーワード・用語解説

子ども女性安全対策班

子どもと女性を性犯罪等の被害から守るための体制強化として、全国の警察本部に「子ども女性安全対策班」が設置された(2009)。性犯罪等の前兆とされる声かけやつきまといの段階で行為者を特定し、検挙、指導、警告等を行うことで、被害の未然防止を図る。
 犯罪白書(2008)によれば、国内の刑法犯認知(告訴・告発・110番通報など)件数は2002年をピークに減少傾向が続く一方、治安については国民の過半数(56.0%)が「悪い」と答えた。肌で感じる体感治安の改善が求められている。
 内閣府策定「犯罪に強い社会の実現のための行動計画2008」(2008.12)では、「身近な犯罪に強い社会の構築」のため「子どもや女性を対象とする犯罪の未然防止対策等の推進」を取組施策の1つに掲げている。2009年度に増員された地方警察官の約8割(777人)が同趣旨の下に充当され「子ども女性安全対策班」の設置となった。
 子どもや女性を狙った過去の事件では、前兆が報告されていたケースもある。被害者に重大なダメージを残し、社会に不安と衝撃を与える性犯罪等を抑止するため、「子ども女性安全対策班」は、従来の「犯罪認知からの捜査」から一歩踏み出し、先制・予防的警察活動に力を入れる。(2009.11・12)

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