キーワード・用語解説

ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザイン(Universal=普遍的という意)とは、障害の有無・年齢・性別・国籍・人種などにかかわらず、あらゆる人が気持よく利用できるように、あらかじめ大小の生活用品、住まい、都市などの居住環境を計画(デザイン)する考え方。障害の部位や程度により生じるバリア(障壁)に対するバリアフリーの考え方とは異なり、ユニバーサルデザインは「すべての人が人生のある時点で何らかの障害をもつ」ということを発想の起点としている。最初からバリアは取り除かれるので、個々の障壁に対して特別な調整を必要としない。ユニバーサルデザインの提唱者は、自らも障害をもつ建築家のロナルド・メイス(米ロースカロライナ州立大学教授,1941-1998)である。彼は、障害のある人を特別視せず、あらゆる人が快適に暮らせるデザインのために、以下の7つの原則を示した。1)誰にでも公平にできる 2)使ううえで柔軟性に富む 3)簡単で直感的に利用できる 4)必要な情報が簡単に理解できる 5)単純なミスが危険につながらない 6)身体的な負担が少ない 7)接近して使える寸法や空間になっている。例えば、シャンプー容器表面のぎざぎざは同型のリンス容器との区別を容易にする。建物では自動ドアや多目的トイレ、都市空間では電柱を地下に埋設した道路、そのほか絵を使った情報表示、複数のコインが一度に投入できる自販機のコイン投入口や大きく見やすい文字表示など、身近なところにユニバーサルデザインの取組は数多く見られる。(2003.6)

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