キーワード・用語解説

国連ハビタット

国連ハビタットは、「国際連合人間居住計画(United Nations Human Settlements Programme ,通称UN-HABITAT)といい、世界の急速な都市化に伴って顕在化した居住問題や都市問題などに対処するため、1978年10月、国連のまちづくり機関として設立された。ハビタットの役割として、1)地球的規模での包括的な調査・広報活動 2)各国の住宅及び住宅問題解決に向けた支援活動、がある。現在、世界の3都市(ナイロビ・リオデジャネイロ・福岡)に地域事務所が設置されている。国連ハビタット福岡事務所は1997年にアジア太平洋地域事務所として福岡市に開設され、アジア・太平洋地域の28ヵ国中10ヵ国で33のプロジェクトに取り組んでいる(2005年11月現在)。「貧困緩和プロジェクト」(カンボジア)、「準好気性埋立てシステム」(中国)、「津波被災地域の従来型コミュニティ復興支援」(タイ)など、貧困層への支援や住宅整備から、都市環境管理や都市行政に至るまで、ハビタットの活動は多岐にわたる。単に住宅や設備をつくるのではなく、知識や技術をその国や地域、人々に伝え、住民の手による参加型の「まちづくり」を支援する。ハビタットの理念は、「モノづくり」だけでなく「人づくり」を通して人々の意識を高め、自立を促し、居住環境を改善することである。福岡事務所開設以来、我が国でも民間レベルでハビタットの活動を積極的に支援しようという動きが生まれ、2001年には日本ハビタット協会が設立された。(2002.10)

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