キーワード・用語解説

バイオマス

太陽光や風・水力などと並ぶ、自然エネルギー源の一つ。すべての生物、すなわち全有機体をエネルギー源としてバイオマス(biomass=生物エネルギー)という。環境問題の解決が重要課題となっている現在、廃棄物や天然の未利用植物資源のエネルギー化が期待されている。バイオマスは、太陽エネルギー・空気・水・土壌の作用で生成されるため、無限に再生可能という長所がある。エネルギー利用法としては、バイオマスが含む石油成分を抽出したり、特殊な海藻や廃棄物バイオマスからメタンまたはアルコールを発酵させて燃料とすることができる(例えば、とうもろこしやイモなどからアルコールが、牛糞などの畜産廃棄物からはメタンガスができる)。また葉緑体で太陽電池をつくることもできる。人間と自然との共存を図る方法として、それぞれの地域の自然環境を生かしたバイオマス利用を実用化するための技術開発が課題となっている。1992年の「国連環境と開発会議(地球サミット)」以来、国際的に“地球に優しいエネルギー”への関心が高まる中、自然エネルギー利用に向けての具体的政策を打ち出す国が増えている。2005年までに12%の供給を目指しているEUに比べ、積極的プランをもたないわが国の供給率は、2000年時点で1%しかなかった。このような状況の下で、自然エネルギーの供給を進める「自然エネルギー促進議員連盟」が1999年に発足、また自然エネルギーで発電された電力を安定価格で買い取ることをルール化する法律の市民立法を目指す「自然エネルギー促進法」推進ネットワークもできた。(2000.3)

関連用語

パリ協定

  • アルファベット検索
  • フリーワード検索
ENGLISH サイトマップ キーワード・用語解説