キーワード・用語解説

高齢者生活協同組合

高齢者が主体的に「仕事・福祉・生きがい」に取り組む互助組織。受け身で福祉の対象となるのではなく、高齢者自身が高齢社会の担い手となることが基本理念となっている。1995年にスタートした三重県高齢者協同組合が第1号で、日本労働者生活協同組合連合会を母体に各地で組織化が進められている。これまでに全国35都道府県で結成されている(2006年2月現在)。出資金で加入し、組織の運営にかかわりながら、就労の場を開拓し、労働者として参加するしくみである。事業内容は、介護サービス、配食サービス、ビルメンテナンス、無農薬野菜の販売、介護用品の製造販売、ヘルパー養成講座など多岐にわたっている。また、高齢期の豊かな生活を応援する文化・レクリエーション事業にも力を入れている。組織の発展をめざして、全米退職者協会(AARP/会員数3千万人という世界最大の高齢者組織)の活動を参考に、全国連合会の組織づくりに取り組んでいる。また、2000年4月からの介護保険制度導入に対応して法人化した。法人格をもつと、介護サービス費用の支払いを保険で受けられることや、組合員が介護サービスを利用する際、費用負担が少なくなるなどの利点があるからだ。今後、福祉分野のサービスは高齢者生活協同組合の主たる事業として、その充実が期待されている。(1999.8)

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