キーワード・用語解説

自己開発

女性の生き方の変化に伴って浮上してきた課題として「自己開発」が提唱され、各方面から注目された。「自己開発」とは、適性検査やカウンセリング、教育・学習活動等を通して、特に女性自身が生涯にわたって自らの能力を十分に生かし、社会参加をしていく、あるいは充実した暮らしを進めるための方法論として考えられている。能力開発及び活用という面からは、女性の再就職のための学習またはトレーニングの方法として始められた。また社会教育では、昭和30年代に「婦人学級」で、小集団学習により主体的に自分の生き方を選択し実践していく学習が進められたが、ここで試みられた方法に「自己開発」学習の源を見ることができる。そして女性の社会参加(職業・ボランティア活動・地域活動等)の増大という動向の中で、女性が主体的に社会づくりに参加しつつ個としての自己実現をしていくための学習として、1)女性問題解決の視点を持つ、2)主体的な自分を育てる、3)互いに育ち合う人間関係をつくる、などの視点の重要性が指摘された。女性の社会参加・参画を推進するうえに欠かせない学習として、国立婦人教育会館(現:国立女性教育会館)をはじめとする関係機関や団体で、全国的に研究・実践が進められてきた。(1993.2)

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